多摩ニュータウン・エステート聖ヶ丘-3団地は多摩市聖ヶ丘にある30棟、240戸の中規模団地です
 
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多摩ニュータウン・エステート聖ヶ丘-3団地  多摩市聖ヶ丘3丁目51番地、52番地
京王永山駅・小田急永山駅から聖ヶ丘団地行きバス10分
 

団地のライフライン:電力供給システム

 この項では、防災という観点から電力の供給システムの現状と課題を考えてみようと思います。当団地の電力は東京電力株式会社から供給を受けています。電力の入口は当団地では51街区と52街区の2つに分かれています。いずれもいわゆる電信柱(電柱)から電線を伝わって敷地内に入ってきます。欧米諸国では電線はほぼ完全に地中化(無電柱化)されていますが、日本では逆にほとんどが電柱を使って空中を送電しています。そのため、災害時には電柱が1つ倒れただけで、あるいは電線が1本切れただけで団地全体の電力供給がストップすることになります。
 


各戸のブレーカーと電力メーター(電力量計)

 専有部分ブレーカー中層棟、タウンハウスにかかわらず各戸専有部分にブレーカーがあります。また電気代の元になる電力メーターは、中層棟は各階のメーターボックスに、タウンハウスは門柱付近に設置されています。中層棟の標準アンペアは30アンペア(緑のブレーカー)です。棟全体の配線キャパシティの範囲内であれば申請することによってアンペア数を増やすことはできますが、30年前の建築設計なので、次の大規模修繕工事にはこのアンペア数も課題になるかもしれません。
 ブレーカーは3種類あります。左の緑色の大きなブレーカーはACL(電流制限器)と呼ばれ、契約電流以上の電流が流れたとき自動的にオフになります。契約電流は東京電力との契約で、これによって基本料金が変わってきます。真ん中にあるのが漏電遮断器で、漏電を関知したときにオフになります。右側のたくさんあるブレーカーは安全ブレーカー(子ブレーカー)で、全体の電流をいくつかのユニット(単位)に分けて電流負荷を分散する役目をしています。
メーターボックスにある電力メーター メーターボックス内の電力メーターは、階段灯などの共用部分の電力メーターとブレーカーもついています。したの写真の黒い装置は棟全体のブレーカーで電気の元栓みたいなものです。

感震ブレーカーの設置

 阪神・淡路の大震災のときは、火災の6割が電気関係からとされているので、いわゆる通電火災を防ぐことも対策として挙がっていて、それ用の機器も販売されています。分電盤に埋め込むものは10万円~20万円とかなり高額なので、数千円で済む簡易型に注目が集まっているようです。
 


棟への電力の引込み線

 中層棟への引込み線 各棟への電力は、1つの入口に集約されて電柱からの引込み線に繋がって供給されます。引込み線には黄色いテープがまいてあって、そこが東京電力との責任分解点になります。つまり電柱側は東京電力、棟側は管理組合ということです。  
 


電柱の仕組み

 電柱にはいろいろな種類があるようですが、したの写真はエステート聖ヶ丘-3団地の敷地に少し入ったところにある電柱です。ちょっと分かりにくいですが、写真上に3本水平にならんでいる電線は、6600ボルトの3相交流の送電線です。下に見える円筒形の箱は変圧器(トランス)です。変圧器の上に縦に3本通っている電線は変圧器で変圧された単相100ボルトの交流が流れています。ちなみに電柱のてっぺんについている線は架空地線と言って雷よけの避雷針のような役目をしているそうです。

 蛇足ですが、この電柱と電線、つまり送電設備は東京電力の所有管理下にあり、従って暖地敷地内(私有地)にある電柱は、建前上東京電力が管理組合から敷地内に置かせてもらっているということになるようで、3年に1回15万円ほとど使用料を受け取っています。ちなみに団地内には電柱が本柱17本、枝線14本、付属柱3本があります。
 

団地の中の電柱と電線

 エステート聖ヶ丘-3団地の敷地は中央に聖小に通じる市道(ケヤキ並木)が通っているため、51番地と52番地に大きく2分されています。そのため、電力供給のための電線も51街区と52街区の2系統あります。
51街区の電柱と電線

52街区の電柱と電線
 


市道に沿って走る電線は北諏訪1の電柱で地中にもぐる

 51街区の電力は、ひじり館横を走る中尾根2と中尾根3の電柱から6600ボルト送電線が分岐して供給されています。この中尾根ラインをたどって行くと、聖中横を通り聖ケ丘1丁目のバス通りに沿って進み、馬引沢通りを降り、多摩ニュータウン通りに突き当たる直前で地中にもぐっています。その先は、おそらく配電用変電所である貝取変電所に繋がっているものと思われます。
51街区から北諏訪までの電線
 52街区の電力は、聖ケ丘3丁目南住宅にそって走る聖ケ丘16と聖ケ丘46の電柱から電線が分岐して供給されています。このラインは聖ケ丘2丁目の土手側を進み聖中前から51街区の中尾根ラインと合流します。
52街区から北諏訪までの電線
 


貝取変電所:配電用変電所

貝取変電所 この電線をさかのぼると配電用変電所にたどり着きます。配電用変電所は、高圧線で送られる6万6千ボルトを受けて、電柱の電線に6600ボルトに変圧して供給する変電所です。そのため、比較的小さな設備で済み、送電線が付近で地下にもぐっていることが多く、外観iからは一見して変電所であるとは分かりません。
 多摩市には配電用変電所が3つあり、落合変電所、聖蹟桜ヶ丘変電所、それに貝取変電所です。(ただし東京電力は送電網の情報を非公開にしているので、一部推測を含みます)当団地のある聖ケ丘には貝取変電所が一番近く、実際に電線をたどって行くと貝取変電所の近くまでたどり着くので、おそらく貝取から配電されているものと推測されます。
 ちなみに、稲城市には長嶺変電所、黒川変電所、稲城変電所などがあるようです。また八王子の多摩ニュータウン地域には別所変電所と柚木変電所があります。
 


送電線 高圧で電気を送る

多摩市諏訪にある送電鉄塔 配電用変電所は、送電網の末端にあり、最終の変電所です。発電所から配電用変電所までは、間にいくつモノ変電所が介在し、電圧を徐々に下げながら送ってくるとのことです。送電電圧は末端では66000ボルトですが、発電所近くでは送電ロスを少なくするため50万ボルト、100万ボルトという超高圧になるようです。普通の市街地近くを通っている送電線はだいたい66000ボルトのようです。送電網がどうなっているかは非公開のため、「三多摩の電気史」その他の古い資料やその他の情報などを照合すると、おそらくは「柚木線」という送電網で送られた電気が分岐して貝取変電所に供給されているものと推測されます。
 「柚木線」のように送電網にはそれぞれ固有の名前がつけられていて、送電鉄塔の下に行くと柚木線の3番のように鉄塔の番号がついています。このほかに東京西線、府中線、南多摩線、など多数の送電系統があるようです。
 柚木線をたどると八王子にある南多摩変電所に突き当たります。
 


南多摩変電所 多摩地域の中核になる変電所

東京電力の南多摩変電所 南多摩変電所は、八王子市石川町(八王子インターチェンジの近く)にあり、八王子市、日野市、多摩市などの電力供給の中核になっている変電所で、ネット諸兄の分析によると、東京西線という27万5千ボルトの高圧送電線を中継し、66000ボルトに降圧して八王子、日野、多摩の各配電用変電所に電力供給しているらしいです。柚木線もこの南多摩変電所を基点としています。
 以上のような推測がほぼ的を得ているのではないかと考える理由は、過去2回の大規模な停電の経験によってです。
 1つ目の停電は2010年11月18日15時頃発生し、多摩市、八王子市、日野市の約25万世帯が停電しました。30分程度で復旧しましたが、東京電力の発表によると南多摩変電所の設備トラブルが原因とのことでした。
 2つ目の停電は2014年4月28日20時半頃発生し、八王子市、多摩市、日野市、町田市の約31万世帯で停電になりました。このときも東電の発表によれば南多摩変電所の設備トラブル(漏電)とのことでした。
 このことから言えるのは、どういう経路かは別にして、当団地の電力は南多摩変電所から送られているということです。加えて、南多摩変電所のトラブルの修復を待って復旧しているところからみて、別ルートからの配電へ切り替える体制は整っていないようだということです。
 


防災上の観点からの電力供給のリスク

 以上のような電力供給システムの現状から考えられるリスクと、私たちが日常生活をほぼ100%電力に依存している現実から考えて、どのように対処できるのかを考えてみます。
 阪神淡路大震災のとき、表立って報道はされなかったらしいですが、電柱がかなり広範囲に倒れて道に電線が散乱していたということです。より詳しくは、被災地にあった約1万1千本の電柱のうち、約9千本が倒れたとのことです。このようにリスクの筆頭には電柱の倒壊による電力供給のストップがあげられると思います。2番目には変電所設備の損傷、3番目には送電線の損傷ということになり、つまり八王子石川町から当団地までの電線が1本でも切れれば電力供給のストップということになります。これの復旧には、損傷箇所の特定と修復がたぶん複数個所で行われる必要があり、かなりの日数をようすることになりそうです。
 したがって、大震災などが発生した場合、電力供給が長期(3日?~1週間?~1ヶ月?)にわたってストップすることが予想され、当団地の存在基盤のうち電力が一番のウイークポイントとなります。
 

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