3月17日、3.11から丸2年が過ぎ、寒い日でしたが第6回目になる団地内放射線量の測定を行いました。大震災から早くも2年が過ぎましたが、震災の傷はまだ癒えていません。当団地では原発事故後から始めた放射線量の測定を、今年も続けています。3月17日(日)に6回目の測定を行いました。今回は7名の参加があり、いつもお世話になっている51街区の原子力の専門家のMさんにまたシンチレーションカウンタ(線量計)を5台準備していただき、毎回行っている定点観測と、それとは別に自分が気になっているところ、測りたいところを自由に測ってみる自由観測とを行いました。雑木林の落ち葉の中とか、自宅のベランダの排水溝など思い思いに測って意外と低い値ということで安心することができました。
Mさんからのコメント
前回(第5回)と同様に団地内のポイントを参加者に測定していただき、団地内団地内の定点及び特異点について私が測定いたしました。
参加していただいた方々も熱心に測定を行っていただき測定に習熟するとともに、団地内の放射線量が低く、住民の健康に影響のないことを理解していただいたものと思っております。
同一場所で10回の測定を行った測定値の中に大きな乖離が認められるものもあり、この原因究明が必要であると考えられました。これを行うことは困難であると考えることからデータの整理は、団地内の定点及び特異点として整理し、前回との比較が出来るようにいたしました。(PDFとしたもの)
参加者の方の測定していただいたものについては、控えの資料として保存したいと考えます。
今回の測定結果のまとめ
①.団地内で測定した全ての測定点の地表面の放射線の線量率が、福島県などで長期的な目標としている1m高さにおける線量率0.23μSv/h(毎時0.23マイクロシーベルト)を下回る。
団地内の線量率は、1m高さより地表面の線量率が高い。
②.前回の測定から線量率の数値に大きな変化はなく、減少傾向にある。
→ 減少は、主に放射性物質の自然崩壊によるものと考えられ、雨水による流出などの影響は小さいものと推定される。
③.測定値にわずかな増加が示されたものがあるが、測定値の統計な変動の範囲内にあり、明らかな増加とはいえない。
④.子供の遊び場(51街区、52街区の遊園地砂場)の線量率も低く、健康への影響は問題ないといえる。
⑤.前回と同様に、ひじり坂から団地内への入口の側溝上にグレーチング表面の線量率が高いことが確認された。側溝内の落ち葉が堆積した場所が一番高く0.41μSv/hであった。
→ グレーチングを取り外し、落ち葉を回収することによる線量率の低減化を図ることが期待できるが、重機を必要とし、また回収した落ち葉などの処理も必要となることから当面現状のままでモニタリングを継続し、監視していくことがよいと考えられる。
→ 線量率を測定すると他に比べて高いといえるが、その場に常時滞在しているものではないことからこの特異点からの被ばくを心配する必要はないと考えられる。
詳細測定結果第6回 聖ヶ丘3丁目団地 空間線量測定(定点) 2013.03.18.pdf第6回 聖ヶ丘3丁目団地 空間線量測定(定点)グラフ 2013.03.18.pdf第6回 聖ヶ丘3丁目団地 空間線量測定(特異点) 2013.03.18.pdf第6回 聖ヶ丘3丁目団地 空間線量測定(特異点グラフ) 2013.03.18.pdf